腕時計を長持ちさせる秘訣とは?
自分でできるお手入れと保管方法
普段からのお手入れが大切
普段から簡単にでも手入れをしていると、腕時計の劣化を防ぎ、きれいな状態を保つことができます。
腕時計の本体部分は、柔らかい布でガラス面と裏面を拭いて汚れを落とします。腕時計につきやすい指紋も、長く放置していると金属部分の変質などにつながるのでしっかりと拭き取ります。
また、落ちにくい汚れがある場合は、水で濡らしてからよく絞った布で拭いてみてください。直接水をかけたり溜めた水に浸けたりということは、腕時計本体へ水が入り、故障の原因になってしまうのでやめましょう。
ベルト部分は、金属ベルトであれば腕時計本体と同様に柔らかい布で拭いて汚れを落としてください。革ベルトの場合は、革用のクリームを軽く塗ってから拭くのがおすすめ。汚れ対策だけでなく、表面のツヤが戻ってくるという効果もあります。
ダメな腕時計の保管方法・保管場所
せっかく普段からお手入れに気を使っていても、保管場所が悪いと腕時計の劣化や故障を招いてしまいます。
腕時計のダメな保管方法、保管場所には次のようなものがあります。
磁気を発する機器の近く
テレビやパソコンやスピーカーなど磁気を発する機器のそばに腕時計を長期間置いておくと、時計が磁気帯びを起こし、内部のムーブメントの精度に異常を来たし、正常に動作しなくなる恐れがあります。
一度磁気を帯びてしまった時計は、専用の機器を使って磁気抜きをしないと直せません。
最近は、スマートフォンやタブレットなど、磁気を発生させる電子機器が身近になっているため、うっかりこうした機器の傍に放置することのないよう注意してください。
帰宅したとき、身に着けていた時計とスマートフォンを一緒に置いておくという方も多いかもしれませんが、控えたほうが良いでしょう。
直射日光の当たる場所
腕時計を保管するときは、直射日光が当たらないようにしましょう。
日射によって時計が高温になり、文字盤が日焼けを起こしたり、レザーベルトが乾燥して痛んだりする原因になります。
腕時計は、風通しが良く、日の当たらない場所に保管するのが理想的です。
高温湿気が多い場所
腕時計は湿気や水分に弱いので、湿気の多い場所で保管することも止めましょう。
パーツのサビやカビが発生する原因になり、気温の上下が激しいところだと、時計内部に水滴がついて曇りが起きてしまいます。
一度曇りが発生すると、修理に出さない限り直りません。
高温多湿の場所に長期間放置すると、時計の進みや遅れ、故障が起きる可能性があります。
乾燥剤を入れて保管
腕時計が水分に弱いことを説明しましたが、いくら湿気に弱いからといって乾燥剤と一緒に保管するのはNGです。
乾燥剤はたしかに湿気対策にはなりますが、乾燥力が強いため、腕時計の中で使用されている潤滑油まで乾燥させてしまい、パーツの摩耗や故障を引き起こします。
乾燥剤の入ったタンスで長期間保管するのは避けるべきで、樟脳や脱臭炭、防虫剤などにも注意したほうがいいでしょう。
薬品に触れる場所
腕時計が薬品に触れる恐れがある場合や、薬品の蒸気が発散している場所での保管も避けるようにしましょう。
薬品と聞くと特殊なものに思えますが、この場合は接着剤やトイレ用洗剤、化粧品やマニキュア、シンナーなど日常生活でも使用するものを指しています。
これらが付着すると、腕時計が変色や溶解、ひび割れなどを起こす可能性があります。
落下の恐れがある場所
腕時計は歯車など精密部品の集合体であるため大変繊細で、ちょっとした衝撃や振動などでも内部の部品が狂ってしまったり、故障してしまったりする原因になります。
衝撃を与える可能性のある場所や落下する恐れのある場所は避けるようにしてください。
保管方法・保管場所のポイント
ここまで腕時計のNGな保管場所を説明してきましたが、ここからは保管方法・保管場所のポイントを紹介します。
腕時計は安全な場所で保管する
腕時計の保管は落下や衝撃など故障の原因になる恐れのない安全な場所に保管します。
腕時計は、表面に傷がつくのは日常生活の中でどうしてもあることですが、裏面は肌に密着しているため、普通は傷がつきにくいと考えられます。
ですが、もし裏面にも傷がついている場合は、保管方法が原因となっている可能性があります。
決まった置き場所で保管する
腕時計の保管は、置き場所を決めておくと、着けようと思ったときにどこに置いたか分からなかったり、つけなくなって長期間放置してしまったといったりといった状況を避けられます。
「決まった場所に置く」という状況があれば、習慣として自然と腕時計を保管場所に置くようになるのもメリットです。
常温で風通しのよい場所で保管する
腕時計は高温多湿の場所が苦手のため、保管するときは、常温で湿気や汚れの原因となる埃などが少ない、風通しの良い場所を選びましょう。
常温の目安は、人が冷暖房なしでも普通に生活できるかどうかです。
特に、長期間時計を保管する際は保管場所選びが大切になります。
腕時計は長期間放置しない
長期間腕時計を外して置く場合でも、完全に放置するのは故障の原因になるため避けましょう。
ずっと動かさないでいると、腕時計内部の潤滑油が固まってしまい、正常に動作しなくなる可能性があります。
機械式なら3か月に1回程度は取り出してゼンマイを巻いてみるのが効果的です
クォーツ式であっても定期的にきちんと動いているか確認するようにしてください。
ケースにしまう前にはお手入れを
腕腕時計をケースにしまう前に、簡単なお手入れをするようにしましょう。
一日腕に着けていた時計は汗や皮脂などが付着し、そのままにしておくと劣化やサビの原因になります。
表面を拭いたり軽く汚れを落としたりするだけでも腕時計の寿命を長持ちさせることにつながります。
おすすめの保管方法
最後に腕時計を長く使うためにおすすめの保管方法を紹介します。
必ずしもこの通りでなければいけないということはないですが、大切な腕時計をずっと使っていきたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
専用の保管ケースを利用する
腕時計を保管する際には、専用の保管ケースを利用するのがおすすめです。
時計が触れる部分に傷がつきにくい素材が使ってあったり、時計を巻きつけるクッションがあったりと、きれいな状態を保てるように考えられているものが多くあります。
保管ケースをもっていない場合は、買ったときについてくる箱でも代用できますが、腕時計を長持ちさせるにはやはり専用のケースを使うのが望ましいといえます。
また、持ち歩きができる携帯用ケースも売られており、旅行や出張のときなど1つ持っておくと便利です。
機械式腕時計のおすすめ保管方法
おすすめの保管方法は、腕時計の種類によっても変わってきます。
機械式腕時計の場合は、ワインディングマシーンでの保管がおすすめです。
ワインディングマシーンとは、自動的にゼンマイを巻きあげてくれる機能のついた保管ケースです。
機械式時計で起こりやすいとされる、長期間保管による潤滑油の固着を防ぎ、故障擂る原因を取り除いてくれます。
クォーツ式腕時計のおすすめ保管方法
クォーツ式時計の場合は、コレクションボックスでの保管がおすすめです。
コレクションボックスとは多くの時計を入れておける保管ケースで、収納性が高く、デザインにこだわったものが多いのも特徴です。
また、クォーツ式の場合、長期間保管するときは電池を抜いておくようにしましょう。
【関連記事】クォーツ時計の寿命と長持ちさせる方法
ソーラー式腕時計のおすすめ保管方法
ソーラー式腕時計の保管におすすめなのが、蓋が透明になっている保管ケースです。
ソーラー式時計は日光などにより充電を行い、時計を動かしているため、長期間光の届かない場所に置いておくと充電切れを起こしてしまうため望ましくありません。
そのため、長く保管するなら、蓋がガラスやアクリルになっていて、光の入ってくる構造のケースを選ぶのがおすすめです。
【関連記事】ソーラー時計の寿命と長持ちさせる方法
腕時計は普段からお手入れを心がけ、適切な場所で保管しましょう
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで腕時計の保管方法がご理解いただけたと思います。
腕時計は汚れをしっかり落とし、適切な場所で保管することで、長持ちするかどうかが変わってきます。
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